森博嗣『ムカシ×ムカシ』を読んで考えたことなど

しばらく間があいてしまいました。上半期のまとめとかも書きたいのだけれど、下半期最初の記事は軽めのものを。

森博嗣さんの本というものを本当に昔から読み続けており、いい加減もう追いかけなくてもいいのではないかなどと考えつつも書店で見かけるとつい買ってしまうのです。特に講談社ノベルズは習慣のように反射的に買って読む。そしてなんと今回はシリーズとしては前巻の『タカイ×タカイ』から実に6年ぶりの新刊でした。

ムカシ×ムカシ (講談社ノベルス)

ムカシ×ムカシ (講談社ノベルス)

 

 そもそもこのシリーズがまだ続刊を残していたことすら忘れていたよ。その間にギリシャ文字のやつはじまってるしね。

まあさっくり読了して、まがりなりにもミステリなので内容はなにを書いてもネタバレになるようでなにひとつ書けないが、気分だけ書いておこうと思ったわけです。

こう、なんというか考えるのは、前巻の内容を思い出せないんだけどまあそれでもいい、しかしまあ次も出たら読んでしまうのだろうなということである。考えてみると森先生は96年のデビュー当時からずっと読んでいて、こんなに長くコンスタントに作品を買い続けている人もあんまいない。この方は数も出ますしね。しかしこの18年で私の方がいろいろ変わってしまっているのだ。なんということでしょう。18年間ずっと続けていることなんて他にいくらもないよ。

住んでるところも職業も人間関係もいろいろ更新されていく中で習慣のように読み続けてしまい、しかも大騒ぎするのでもなく淡々と読了して行く、というのがどうにも独特の感覚である。これがもう少し寡作の人だったら出るたびに大騒ぎしてただろうし、もっと思い入れが強い人だったらこれまた大騒ぎしてただろうけど、そのどちらでもないんだよね。

淡々と読んではいるけど、一応は全シリーズ完結するのをたのしみにしてもいる。次も出たら買うでしょう。この話にオチはありません。